完全にやられました。
上映中にあんなにボロボロ泣いたことあったか?っていうくらい泣きました。
実は全く知らない映画だったのですが、映画レビューサイトでの本作の得点が極めて高く、ストーリーの「主人公以外は全員聴覚障がい者」という設定に興味を引かれ観に行きました。
今回の記事は実際に観に行ってみての感想をつらつらと書いていきます。
家族ドラマものや歌にまつわる映画、ミュージカルが好きな人にはピンポイントにささる映画なので興味のある方にはぜひ観ていただきたいです。
コーダの魅力とストーリーの見どころ
本作の魅力はを一言で説明すると
主人公・ルビーが本当の自分に出会い成長し、歌を通して家族と絆を深めるドラマ
ルビーの家族は本人以外全員聾者(聴覚障がい者)で、家庭内のコミュニケーションは手話のみ。
家族のなりわいは漁師で、貧しいながらも平凡な生活を送っていました。
ある日ルビーは好きな人を追っかけて合唱クラブに入るのですが、そこで自分でも気がつかなかった歌の才能を開花させます。
しかしルビーは日頃から家族の通訳をさせられ普通の高校生よりも自由が効かない生活を送っており、なかなか思い通りに行動ができません。
愛する家族の存在が自分の足枷となってしまい、その中でもルビーは必死に葛藤や努力を重ね本当の自分を見つけるべく成長していきます。
ストーリーの最大の見どころは、
- 合唱クラブの先生とルビーとのレッスン
- 学園コンサートと大学受験
といったところでしょう。
合唱クラブのV先生
合唱クラブに入ったルビーは音楽の講師・V先生に出会います。
クラブの活動でルビーは初めて人前で歌うことになるのですが、恥ずかしさから最初は中々上手く歌うことができません。
しかしV先生によって少しずつルビーの才能が開花していくのですが、このV先生とルビーのやりとりが本当に最高なんです!!
先生は口調が荒っぽくてクセが強いのですが、真剣な話のときやルビーの悩みに向き合う時の表情の演技にはグッとくるものがありました。
個人的に一番印象的だったシーンはルビーが家族のことで悩んで声がうまくでなくなるシーン。
その時もV先生は全力で彼女に向き合います。
大きな声を出して、叫んで、自分の中のものを全て曝け出そうともがくルビーの姿には思わずホロリときてしまいました…
そして最終的にルビーを大学進学へと奨め、彼女の人生を大きく動かす存在になります。
メキシカンという設定なので英語の発音が所々巻き舌なのも個人的にツボでした
学園コンサートと大学受験
間違いなく本作の名シーンは「学校内コンサート」と「大学受験」のシーンです。
あまり詳しく書くとネタバレになるので控えますが、少しだけ書かせてください。
合唱クラブの発表として学校内ではコンサートが開かれ、当然ルビーも一緒に歌を歌うことになります。
そこへルビーの家族も全員で観にくるのですが、当然ルビーの歌声を聞くことはできません。
今日の夕飯は何が食べたいだとか、関係ない話までしている始末。
しかし途中からルビーのデュエットが始まり、会場の空気が一転。
観客の様子に家族たちは初めて「歌」というものを理解します。
ここの演出は本当にグッときました…
ルビーの綺麗な歌声を聞くだけでなくて”家族達の目線”を意識した演出になっており、家族の(特に父親の)気持ちが痛いほどこちらに伝わってきました。
どんなに娘の歌声を聞きたかったでしょうか
これほど周りの健聴者が羨ましいと思ったことはあったでしょうか
家に帰ったあと、父親は「もう一度あの歌を歌ってくれ」とルビーにお願いします。
ルビーは耳の聞こえない父親に大声で一生懸命歌を歌うのですがここのシーンでまたホロリ…
そしてそんな家族の気持ちに応えたのが終盤の大学受験のシーン。
音大の受験は小さなホールで面接官の前で歌を披露するのですが、ルビーは緊張して思うように声が出せません。
そこへ家族が2階の席にやってきてルビーの姿を見守ります。
家族の姿を見たルビーはある行動をとるのですがこれまたホロリ…
家族の愛っていいなぁ素晴らしいなぁとしみじみと思いました。
まとめ:「コーダ あいのうた」感想
本記事では「コーダ あいのうた」の感想をつらつらと書いてみました。
最初にも記述しましたが、家族物や歌にまつわるお話が好きな人には絶対におすすめの作品です。
間違いなく楽しんでいただける作品です。
聾者という障がい者の生活のギャップ、そして高校生のリアルな心理描写は中学生から大人まで幅広い世代に刺さるものがあり心に何かを問いかけてくる作品です。
ぜひ機会があればご覧ください。
ちなみに「コーダ」は2015年公開のフランス映画「エール!」をベースに作られた映画なんです。
こちらも超名作なので、気になる方はぜひ観てみてください。
amazon primeで無料視聴できます。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。
こちらの記事が参考になれば幸いです。