世の中には様々なジャンルの作品がありますが、その中でも不思議な魅力を持つ人外×少女ジャンル。
私もその魅力に取り憑かれた一人です。
これまであらゆる作品を色々読み漁ったり映画を観てきましたが
これは面白い!!
同ジャンル好きにお勧めしたい!!
と思った作品がたくさんあるので、今回はその中でも恋愛要素が薄めのものに限定した5作品(+おまけ)を紹介させていただきます。
もし初めて知った作品の中で興味の湧いたものがありましたらぜひご覧いただけたら嬉しいです(懇願)
目次
★ミミズクと夜の王【小説】
まず最初にご紹介したいのは「ミミズクと夜の王」。
こちらは絶対外さない自信があります。
どんなお話かというと、
人間の女の子・ミミズクは奴隷として働かされていた村を飛び出し、魔の森にやってくる。
生きる事をやめたかったミミズクは森の王・フクロウに出会い「自分を食べてほしい」とお願いしたのだが・・・
人間嫌いの森の王・フクロウとミミズクの優しいお話。
第13回電撃文庫大賞に選ばれた作品なのですが、いい意味でライトノベルらしさはなくむしろお伽噺のような空気感があります。
挿絵が一切ないのですが文章に難しい表現がなくスラスラ読めるので、小説を読み慣れていない方にも読みやすく素直に楽しめる内容になっています。
そして、何よりミミズクとフクロウ共に「人間によって辛い目に合わされた」という深い傷を心に負っているというのが大きなポイント。
不器用な2人が”相手に何かしてあげたい”と少しずつ歩みよる姿に心打たれます。
また、奴隷として人間以下の扱いを受けいつ死んでもいいと思っていたミミズクが、フクロウと出会った事で生きることへの希望を持ち、フクロウもまたそんなミミズクを少しずつ受け入れていく様子に心がじんわり温かくなります。
この作品に出会っていなかったらこのジャンルを好きになっていなかったでしょう。
一生かけて誰かにおすすめしたい最高の小説です。
2022年3月25日には紅玉先生のデビュー15周年を記念して完全版が発売します。
そして白泉社からはコミックス版も出ていますので、小説が苦手な方はこちらもおすすめです。
「どうしてもコミカライズしたい」という新人編集者の熱意により実現!
KADOKAWAの本が白泉社でコミカライズされるなんて奇跡すぎる・・・
ちなみに続編が2つありますので、気になった方はこちらもどうぞ。
どちらもミミズクに深く関わる登場人物が主人公として書かれたスピンオフ的な作品です。
★バンブルビー【映画】
続いて紹介するのがこちら、「バンブルビー」です。
トランスフォーマーシリーズのスピンオフ作品で、人気キャラクター・バンブルビーがメインの映画です。
時系列がシリーズ1より少し前の部分なので、シリーズを全て観てなくてもこの作品単品だけでも十分で楽しめます。
あらすじ
遠い銀河の星サイバトロンではトランスフォーマー 同士の戦争が起こっていた。
戦況が悪くなり、身を隠すために地球にやってきたバンブルビー。
しかし人間からの襲撃と地球に追いかけてきた敵・ディセプティコンとの戦闘によって記憶機能と発声機能を無くしてしまう。
主人公・チャーリーは18歳。
再婚した母や家族との関係がうまくいかず家庭には自分の居場所がない。
亡き父の車を修理するため知り合いのボート修理屋にパーツを買取に通う日々を送っていた。
ある日、いつものように修理屋に行くとオンボロのビートルを見つける。
修理し家に持ち帰ると、ビートルはたちまち大きなロボットに変身したのだった。
この作品の魅力はなんと言ってもバンブルビーの可愛さ。
ボディの大きさとは裏腹にリアクションが無邪気で子供っぽく、素直でピュアな仕草に誰もが好きになってしまいます。
主人公チャーリーが18歳というデリケートな年齢ということもあり、バンブルビーとのやり取りが兄妹のような友人のような関係が微笑ましく感じます。
父を亡くし本当の自分を見失ったチャーリーと記憶を無くしたバンブルビーはどちらも孤独という共通点があり、お互いを守るために一生懸命になります。
後半はバンブルビーの敵であるディセプティコンとのアクションが続くのですが、チャーリーと協力しあいながら戦うシーンは必見です。
こうゆうタイプの映画って大体女の子が守られる一択のパターンが多い気がしてますので、共闘する展開は非常に胸熱でした…
本作のトランスフォーマー シリーズもめちゃくちゃ面白いので、バンブルビーではまった方はぜひこちらもご覧ください!
トランスフォーマーシリーズでも主人公のボディガードとしてバンブルビーが大活躍します。
特にシリーズ1は神作なのでロボット好きはぜひ観て欲しいです!
★アンドリューNDR114【映画】
次におすすめするのは「アンドリューRDR114」です。
あらすじ
舞台は近未来。
あらゆるテクノロジーが発達し、家事全般ロボットというものが流通し始めていた。マーティン一家はそのロボットを家に迎えアンドリューと呼び、家族の一因として接していた。
アンドリューは末っ子のリトル・ミスの世話係をするうちに感受性や創造性を持ち始める。
2000年に公開されたちょっと古めの映画です。
しかし当時の技術から作られたとは思えないくらいのCG技術と、近未来をイメージした映像が非常に綺麗で世界観に引き込まれます。
ストーリーは3つの構成で成り立ち、
1.アンドリューが人間に興味と憧れを抱く
2.人間になりたいと願い旅に出て、博士と出会う
3.愛する存在に出会い結婚をする為、自分が人間と認めてもらおうと行動する
というアンドリューの心の変化に伴いストーリーが進みます。
中盤からアンドリューは博士の手によって人間の姿になるのですが、人間の姿のアンドリューは名俳優・ロビンウィリアムズが演じています。
彼が演じていなかったらこれほどの名作にはならなかったでしょう。
切なくてあったかいラストシーンには涙なしには観られません。
ロボット映画の中で一番優しく切ない作品だと思います・・・。
現在配信されているのはU-NEXTのみになります。
★紅の豚【映画】
次に紹介するのはこちら、「紅の豚」です。
ジブリシリーズは「人外×少女」の組み合わせの作品は多いのでどれも大好きなのですが、中でも紅の豚は特におすすめしたい作品です。
理由としては、主人公ポルコが人間であることを捨て豚になったという設定。
人間への信頼を無くしお金の為に生きてる彼が、カーチスとの戦闘で負けた事がきっかけでフィオという存在に出会い人間らしさを取り戻すというところです。
中でも印象的なのが
フィオ「私、ポルコを信じてる」
ポルコ「信じる、か…でぇきらいな言葉だが、おまえに言われると違って聞こえてくるぜ」
というやりとり。
フィオの咄嗟の一言がきっかけでチャンスを掴むことができたポルコがフィオに心を開いた重要なシーンです。
人間に不信を抱きで人間であることをやめた彼が、「人間も悪くないかもな」という感情を持ち始める・・・素晴らしい展開に胸が震えませんか・・・
(そして、この後初めてポルコはフィオに自分の昔の話をするのも胸熱)
昔の作品という事や大人っぽい雰囲気な作品という事もあってなかなか注目されにくい作品ですが、ジブリシリーズ内では間違いなく1番おすすめしたい作品です。
★魔人探偵脳噛ネウロ【漫画】
最後におすすめしたい作品はこちら、「魔人探偵脳噛ネウロ」です。
あらすじ
主人公弥子は父親のお通夜の日に魔界から来た魔人・ネウロに出会う。
ネウロは謎を食べる為に魔界から人間界にきたといい、さらに美味な謎を求め弥子を自身の下僕としてむかえさまざまな事件を解決していく。
以前週刊ジャンプで連載されていた作品です。
ミステリー作品かつコメディ要素もあり、そして人間の性癖を狂わしまくる個性豊かな登場人物に人生狂わされた方も少なくないのではないでしょうか。
この作品の最大の魅力は主人公・弥子とネウロの関係が非常〜…に絶妙なところ。
恋愛関係には発展しないのですが、お互いにとっては特別なところいうか・・・
ネウロからして弥子はただの下僕なはずだし、弥子にとってもネウロの存在は邪魔なだけだと思うんですけどね。
後半にいけば行くほど2人のセリフやの行動の描写にドキッとさせられます。
打ち切りではなく綺麗に最終回を迎えておりますので、ぜひ全巻読んでいただきたいです。
所々ショッキングなシーンがありますので苦手な方は注意です!
ちなみに同じ作者だと「暗殺教室」もすごくお勧めです。
謎の生命体「殺せんせー」がある目的から不良高校生の教師をやるお話です。
★おまけ
メテオ・メトセラ
どうしてもおまけ枠で紹介したかった作品はこちら「メテオ・メトセラ」。
人外ではなく「不老不死の人間×少女」なので、おまけ枠で紹介させてください。
あらすじ
主人公は殺し屋だった祖父の意思を継いだ少女・マチカ。
マチカは呪いによって不老不死になったレインの賞金首を狙い、レインの最期を見届ける為2人は一緒に旅をすることになる。
以前刊行されていた「ウイング」という雑誌で連載されていた作品です。
不老不死によって600年以上も生き続け自分の心を殺してしまったレインが、マチカと接する事により人間らしさを取り戻し次第に惹かれあっていく2人のお話です。
ストーリーは二部構成になっており、一部ではマチカとレイン2人の関係性の変化、二部ではレインの呪いの正体や呪いの原因となったキーマン・ユカの掘り下げがメインとなります。
なんと言ってもこのレインがめちゃくちゃかっこいい!
いつもヘラヘラしているのにシリアスなシーンで見せる真剣な表情とのギャップや不老不死の呪いに縛られたシリウスな一面に性癖がめった刺しされます。フルボッコです。
また、人体の描き方が非常になめらかでシンプル、そしてアクションシーンの構図やバトルアクションの作画がうますぎるので画面に飽きがきません。
ファンタジー要素あり、バトルアクション要素あり、恋愛要素ありのてんこ盛り漫画なので間違いなく色んな人に楽しんでいただける作品です。
黒博物館 ゴースト&レディ
「うしおととら」でお馴染みの藤田和日郎先生による「ナイチンゲール」の歴史に基づいた伝記アクションです。
元は「黒博物館スプリンガルド」の続編として連載されていたものですが、「ゴースト&レディ」単品でも楽しめます。
クリミアの天使と呼ばれたフロレンス・ナイチンゲールが幽霊・グレイに出会い、様々な逆境に立ち向かいながら人間として成長していく物語です。
最初はナイチンゲールを殺す口実で同行するグレイでしたが、彼女のまっすぐで素直な性格に次第に惹かれていく描写にドキッとさせられてしまいます・・・
歴史になぞらえつつ幽霊同士の戦いが織り交ぜられてる内容なので、飽きずに最後までノンストップで読めてしまう作品です。
そして藤田先生の作品といえば読者をびっくりさせるダイナミックな作画!
ぜひ紙の本で読んでいただきたいです。
マザーグースの歌が由来となる”サムシング・フォー”やシェイクスピアの演目のセリフが所々使われているので、好きな人にはニヤニヤしてしまうのもポイント。
装丁には金の箔押しで重厚感のある紙が使われていて存在感が凄まじいです。
実物をぜひ手にしていただきたいです。
★人外×少女をもっと読みたい
というわけで今回は「人外×少女」好きにおすすめしたい作品について紹介させていただきました。
1つでも興味を持った作品に出会えていただけたらすごく嬉しいです。
そして私自身まだまだ「人外×少女」の作品に出会いたいので、もし「こんなのおすすめだよ!」という作品がありましたらぜひ「お問い合わせ」からメッセージをいただけたら嬉しいです。
ご質問やご相談も嬉しいです。
お気軽に送ってくださいませ〜
今後見たい作品としては「シェイプオブウォーター(映画)」「Appleseed(漫画)」あたりかなぁと考えております。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。